iPhoneが水没して充電できなくなると、本当に焦りますよね。私も過去に経験があり、その時は頭が真っ白になりました。
しかし、パニックになって誤った行動を取ると、取り返しのつかない事態を招きます。この記事では、水没したiPhoneに対して絶対にやってはいけないNG行動と、復旧の確率を最大限に高めるための正しい対処法を徹底的に解説します。冷静に行動すれば、あなたのiPhoneを救える確率が高まります。
絶対にやってはいけないNG行動

iPhoneが水に濡れた際、良かれと思ってやったことが致命的な故障の原因になるケースが多々あります。ここでは、多くの人がやりがちな3つの危険な行動について解説します。
充電器に接続する|ショートの原因
水没直後に充電器を挿す行為は、iPhoneにとって自殺行為に等しいです。濡れた状態で電気を流すと、内部の電子回路でショートが発生します。
なぜ充電してはいけないのか
水は電気を通しやすい性質を持っています。内部に水分が残った状態で通電すると、本来流れるべきではない場所に電流が流れてしまいます。これにより、重要な基板(ロジックボード)が焼き切れ、完全に修復不能な状態になります。
電気分解による腐食の進行
通電は金属の腐食を劇的に早めます。充電ケーブルを繋いだ瞬間に「電気分解」という化学反応が起き、端子や内部の配線が錆びてしまいます。一瞬の充電が、iPhoneの寿命を終わらせる引き金になるわけです。
本体を振って水を切る|水没範囲の拡大
「水を外に出そう」としてiPhoneをブンブンと振る人がいますが、これは逆効果です。振ることで、水滴が内部の奥深くへ移動してしまいます。
内部構造と水の動き
iPhoneの内部は精密な部品が密集しています。激しく振ると遠心力が働き、本来は濡れていなかったカメラやバッテリーの隙間にまで水が入り込みます。被害範囲を広げないためにも、振動を与えるのは厳禁です。
正しい排出方法との違い
水を出す正しい方法は、重力を利用することです。振るのではなく、充電口を下にして自然に水が滴り落ちるのを待つのが正解です。余計な力は加えないでください。
ドライヤーで乾かす|熱による損傷
早く乾かしたい一心でドライヤーの熱風を当てるのも、絶対に避けるべき行動の一つです。iPhoneは熱に非常に弱く、ドライヤーの熱は内部部品に深刻なダメージを与えます。
バッテリーへの悪影響
リチウムイオンバッテリーは高温になると劣化が進むだけでなく、最悪の場合は膨張や発火のリスクがあります。外部からの急激な加熱は、バッテリーにとって非常に危険なストレスとなります。
接着剤の剥離リスク
iPhoneの防水性能は、画面と本体を密着させる特殊な接着剤によって保たれています。熱風を当てるとこの接着剤が溶け出し、防水機能が失われてしまいます。ドライヤーは百害あって一利なしと考えてください。
iPhoneを救うための正しい応急処置

NG行動を理解したところで、次は具体的にどうすればよいかを見ていきましょう。スピード勝負ですが、手順は慎重に行う必要があります。
電源をオフにする|最優先事項
何よりも先にやるべきことは、iPhoneの電源を切ることです。画面がついていると安心して使い続けたくなりますが、内部では水が浸透している恐れがあります。
通電を遮断する重要性
電源が入っている限り、バッテリーから常に微弱な電流が流れています。これがショートの原因となります。電源を切ることで、水による電気的なダメージを最小限に食い止められます。
操作できない場合の強制終了
画面が水で濡れてタッチ操作が効かない場合は、強制終了を行ってください。機種によって方法は異なりますが、音量ボタンと電源ボタンを組み合わせることで強制的に電源を落とせます。
アクセサリー類を外す|水分の温床
ケースやカバー、保護フィルムなどのアクセサリーはすべて取り外します。これらが付いたままだと、本体との隙間に水が溜まり続け、乾燥を妨げるからです。
ケースやフィルムの隙間
特にケースの内側には水が入り込みやすく、そのままにしておくと湿気がこもります。裸の状態にすることで、通気性を確保し、乾燥効率を高められます。
SIMカードの保護
SIMカードトレイも開けて、SIMカードを取り出しておきます。SIMカード自体も水分で腐食することがあるため、取り出して柔らかい布で優しく拭いてください。これで通信データや電話番号などの重要な情報を守れます。
自然乾燥させる|24時間ルール
全ての準備が整ったら、あとはひたすら乾燥させます。焦らずに時間をかけることが、復旧への近道です。
風通しの良い場所を選ぶ
直射日光の当たらない、風通しの良い場所にiPhoneを置きます。充電口を下にして少し立てかけるように置くと、重力で水が抜けやすくなります。扇風機で遠くから緩やかな風を送るのも有効です。
シリカゲル活用の是非
お菓子の袋に入っている乾燥剤(シリカゲル)があれば、ジップロックなどの密閉袋にiPhoneと一緒に入れると乾燥が早まります。ただし、お米の中に入れるのは粉塵が詰まる原因になるのでやめてください。最低でも24時間は電源を入れずに放置するのが鉄則です。
「液体検出」の警告が出た時の対処法

iPhoneには、充電ポートの濡れを検知する賢い機能が備わっています。この警告が出た時の正しい対処法を知っておくことが重要です。
警告の意味とセンサーの仕組み
「Lightningコネクタで液体が検出されました」あるいは「USB-Cコネクタで液体を検出しました」という表示は、ポート内が濡れていることを示しています。これは故障ではなく、iPhoneが自らを守ろうとする防御反応です。
LightningとUSB-Cの違い
端子の形状が違っても、基本的な仕組みは同じです。端子間の電気の流れ方に異常があることをセンサーが感知し、充電機能を一時的にストップさせています。この警告が出たら、まだ内部や端子が乾いていない証拠です。
誤検出のケースと対応
稀に、水に濡れていないのにこの警告が出ることがあります。湿度の高い場所やお風呂場から出た直後などに起こりやすい現象です。この場合も、端子の中が結露しているため、しっかりと乾燥させる必要があります。
緊急時無視のリスク
警告画面には「緊急時につき無視」という選択肢が表示されることがあります。しかし、これを選ぶのは本当に命にかかわるような緊急事態だけにしてください。
端子の焼き付き
警告を無視して無理やり充電すると、濡れた端子に電気が流れ、端子が黒く焦げてしまう「焼き付き」が起こります。こうなるとケーブルも本体のポートも使い物にならなくなります。
ワイヤレス充電での回避
どうしても充電が必要な場合は、ワイヤレス充電(MagSafeやQi充電)を利用する方法があります。充電ポートを使わないため、ポートが濡れていても安全に充電できます。背面のワイヤレス充電機能が生きていれば、この方法で急場をしのげます。
それでもダメなら修理を検討

十分な乾燥時間を置いても充電できない、あるいは電源が入らない場合は、残念ながら故障の確率が高いです。次のステップとして修理を検討しましょう。
修理依頼のタイミング
いつ修理に出すべきかの判断基準を明確にします。無理に自己解決しようとせず、プロに任せる勇気も必要です。
電源が入らない場合
24時間以上乾燥させても画面が真っ暗なままなら、基板やバッテリーが損傷しています。これ以上の放置は内部腐食を進行させるだけなので、早急に修理店へ持ち込んでください。
異常な発熱がある場合
充電しようとすると本体が異常に熱くなる場合は、内部でショートが起きています。火災の危険もあるため、直ちに充電をやめて修理を依頼すべきです。
修理費用と場所の選び方
修理をどこに出すかで、費用やその後の保証が大きく変わります。それぞれの特徴を理解して選択してください。
| 修理依頼先 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| Apple正規店 | 純正部品で安心|保証が継続される | 費用が高め|予約が取りにくい |
| 非正規修理店 | 費用が安い|即日修理ができる | 純正部品ではない|メーカー保証対象外になる |
Apple正規店と非正規店の違い
Apple Storeや正規サービスプロバイダ(カメラのキタムラなど)は、品質が保証されていますが、データが消去されることが基本です。一方、街の修理店はデータを残したまま修理できる場合があります。バックアップを取っていない場合は、非正規店が救世主になることもあります。
AppleCare+の有無による差
AppleCare+に加入していれば、水没による修理(本体交換)も比較的安価(12,900円など)で受けられます。加入していない場合、最新機種では10万円近くかかることもあるため、買い替えを検討した方が良いケースもあります。ご自身の加入状況を確認してください。
まとめ
水没したiPhoneを救えるかどうかは、あなたの初期対応にかかっています。焦る気持ちを抑えて、以下のポイントを徹底してください。
- 絶対に充電しない、振らない、温めない
- すぐに電源を切り、アクセサリーを外す
- 風通しの良い場所で24時間以上乾燥させる
- 警告が出たら無視せずに乾燥を続ける
これらの手順を守ることで、大切なiPhoneが復活する確率は格段に上がります。もし復活しなかったとしても、正しい知識を持っていれば、修理や買い替えの判断もスムーズに行えます。まずは深呼吸をして、電源を切るところから始めましょう。


