私が海外の空港に降り立った瞬間、スマホがネットに繋がらない絶望感は痛いほど分かります。Nomad eSIMは世界中で使える便利なサービスですが、いざ現地で「アクティベートできない」というトラブルに見舞われる人が後を絶ちません。
現在、通信技術は進化しましたが、設定の落とし穴は依然として存在します。ここでは、Nomad eSIMが繋がらない原因と、誰でもすぐに実践できる解決策を徹底解説します。
Nomad eSIMが繋がらない主な原因と確認事項
トラブルの解決には、まず原因の切り分けが必要です。多くのケースでは、eSIM自体の不具合ではなく、デバイスの設定や通信環境のミスマッチが原因となっています。
デバイスのSIMロックと互換性の問題
最も多い原因は、お使いのスマートフォンが「SIMロック」状態にあることです。SIMロックがかかっている端末では、他社の回線を利用できないため、Nomad eSIMをインストールしても通信は確立されません。
SIMロックが解除されているか確認する
iPhoneの場合、「設定」アプリの「一般」から「情報」へ進み、「SIMロック」の項目を確認してください。「SIMロックなし」と表示されていれば問題ありませんが、もし「あり」と表示されている場合は、購入元のキャリアへ連絡して解除手続きを行う必要があります。
Androidの場合も同様に設定メニューから確認できますが、機種によって項目名が異なります。確実なのは、キャリアのマイページで契約状態を確認するか、実際に他社のSIMカードを入れてみることです。
機種がeSIMに対応しているか
そもそも端末自体がeSIM機能を搭載していない場合、サービスを利用することはできません。特に中国本土や香港、マカオで販売されたiPhoneなどの一部モデルは、物理SIMが2枚入る仕様でeSIM非対応のケースがあります。
確認方法は、電話アプリで「*#06#」をダイヤルし、画面に「EID」という32桁の数字が表示されるかを見ます。EIDが表示されれば、その端末はeSIMに対応していると判断できます。
インストールとアクティベーションの誤解
「インストール」と「アクティベーション」は別のプロセスであることを理解しましょう。インストールはプロファイルを端末に入れる作業であり、アクティベーションは現地の電波を掴んで通信を開始する作業です。
「アクティベート中」から進まない理由
日本国内で設定している際、ステータスが「アクティベート中」のまま止まってしまうことがありますが、これは正常な動作である場合が多いです。Nomad eSIMの多くは、現地の通信ネットワークに接続した瞬間にアクティベーションが完了する仕組みになっています。
そのため、渡航前にこの表示が出ても焦る必要はありません。現地に到着し、現地の電波をキャッチすれば自動的に「アクティベート済み」に切り替わります。
QRコードが無効と表示される場合
「このコードはもう有効ではありません」というエラーが出る場合、そのeSIMは既に端末にインストールされている可能性が高いです。Nomadを含む多くのeSIMにおいて、QRコードは一度きりの使い捨て仕様になっています。
一度読み込んだQRコードを再度読み込もうとすると、このエラーが発生します。設定画面の「モバイル通信」一覧に、既に新しいeSIMプランが追加されていないかを確認してください。
今すぐできるトラブルシューティングと設定手順
原因が特定できない場合でも、以下の手順を順番に試すことで通信が回復する確率は格段に上がります。空港のWi-Fiがあるうちに、一つずつ設定を見直していきましょう。
基本的な設定の見直し
複雑な設定を疑う前に、単純なスイッチのオンオフだけで直ることが多々あります。スマートフォンは一度設定を変更しても、ネットワーク情報の更新に時間がかかることがあるからです。
モバイルデータ通信とローミングのオンオフ
Nomad eSIMを利用するには、「データローミング」をオンにすることが必須です。設定画面からNomadのeSIMを選択し、「データローミング」のスイッチが緑色(オン)になっているか確認してください。
主回線(日本の番号)のデータローミングはオフにし、Nomadの回線のみオンにすることをおすすめします。これにより、予期せぬ高額請求を防ぎつつ、正しい回線で通信を行えます。
機内モードと再起動の活用
電波のピクトグラムが立たない場合、機内モードを一度オンにし、30秒ほど待ってからオフにしてみてください。これにより、端末が強制的に最寄りの基地局を探し直し、新しいネットワーク信号をキャッチします。
それでも改善しない場合は、端末の再起動を行います。再起動はメモリ内の一時的なエラーをリセットする最も強力な手段であり、これだけで接続が安定することは珍しくありません。
APN設定の確認と手動入力
アンテナは立っているのにインターネットに繋がらない場合、APN(アクセスポイント名)の設定が間違っていると考えられます。APNはインターネットへの接続先を指定する住所のようなもので、これが正しくないとデータ通信はできません。
プロバイダー別APN設定一覧
Nomad eSIMは複数の通信プロバイダーの回線を束ねて提供しているため、契約したプランによって正しいAPNが異なります。以下の表を参考に、自分のプランに合ったAPN値を入力してください。
| プロバイダー名 | 設定すべきAPN値 | 備考 |
|---|---|---|
| Green | data.esim | 一般的なプラン |
| Plum | truphone.com | 旧Truphone系 |
| Sapphire | e-ideas | アジア・APAC |
| Amber | internet | 欧州・中東 |
| Blue | bicsapn | グローバル |
自分のプランがどのプロバイダーか分からない場合は、Nomadアプリの「My eSIM」から詳細画面を開き、インストール手順の説明を確認してください。そこに指定すべきAPN情報が記載されています。
手動での入力方法
iOSの場合、「設定」>「モバイル通信」>「NomadのSIM」>「モバイルデータ通信ネットワーク」と進みます。「APN」の欄に上記の値を入力し、ユーザー名とパスワードは空欄のままにしておきます。
Androidの場合、「設定」>「ネットワークとインターネット」>「SIM」>「NomadのSIM」>「アクセスポイント名」と進み、右上の「+」から新しいAPNを作成します。名前は任意(Nomadなど)で構いませんが、APN欄には正確な値を入力して保存してください。
それでも解決しない場合の対処法とサポート
あらゆる手段を尽くしても繋がらない場合は、個人の力では解決できないシステム側の問題や、回線障害の可能性があります。時間を浪費する前に、専門のサポートを頼るべきです。
公式サポートへの問い合わせ手順
Nomadは24時間体制のチャットサポートを提供しており、アプリ内のヘルプセンターから連絡できます。問い合わせの際は、スムーズな解決のためにいくつかの情報を事前に用意しておくと良いでしょう。
必要な情報とスクリーンショット
「注文番号(Order ID)」と「ICCID(SIMの識別番号)」は必ず伝えてください。ICCIDは設定画面の「一般」>「情報」からコピーできます。
さらに、エラー画面や設定画面のスクリーンショットを添付することで、担当者が状況を即座に理解できます。英語でのやり取りが基本ですが、翻訳ツールを使えば十分に意思疎通は図れます。
返金が認められるケースと認められないケース
技術的な問題でサービスが利用できなかったことが証明されれば、返金を受けられる見込みがあります。例えば、インストール自体がエラーで完了しなかった場合や、エリア内なのに全く電波が入らなかった場合などです。
一方で、SIMロック解除を忘れていた場合や、対応していない機種で購入してしまった場合は、ユーザー側の過失となり返金は難しいでしょう。購入前に利用条件をよく確認することが、無駄な出費を防ぐ最善策です。
まとめ|事前準備と現地での冷静な対応が鍵
Nomad eSIMが繋がらないトラブルは、その多くが設定の再確認やAPNの修正で解決します。重要なのは、焦らずに一つひとつの項目をチェックしていくことです。
出発前にSIMロック解除とインストールを済ませておけば、現地でのトラブルは最小限に抑えられます。快適な通信環境を手に入れて、素晴らしい旅の時間を楽しんでください。


