日本の携帯電話市場において、大手キャリアが提供する新料金プラン「ahamo」「povo」「LINEMO」が注目されています。
これらのプランは、データ使用量や料金設定が類似しており、消費者にとって選択肢の一つとなっています。本記事では、それぞれのプランの特徴、メリット・デメリット、および選び方について詳しく解説します。
3大キャリア 20GBプランの比較
3大キャリアの新料金プランと業界最安と自負しているRakuten UN-LIMIT VIの20GBでの料金を比較すると、Rakuten UN-LIMITが1,000円程度割安な設定となっています。
楽天モバイルは4Gの人口カバー率、面積カバー率共にエリアが狭いこと、プラチナバンドがないため屋内で電波が弱いことから、3大キャリアより安めの料金設定を強いられています。
提供事業者 | Rakuten mobile | NTTドコモ | KDDI | SoftBank |
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サービス名 | UN-LIMIT VII | ahamo | povo | LINEMO |
月額料金(税込) | 段階制 -3GB : 1,078円 3GB-20GB: 2,178円 20GB- :3,278円 | 2,970円 | 2,728円 | 2,728円 |
データ容量 | 無制限 | 20GB | 20GB | 20GB |
超過時速度 | パートナー回線利用時5Gbps 超過後1Mbps | 1Mbps | 1Mbps | 1Mbps |
通話料 | 無料 | 22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
準通話定額(税込) (5分以内の通話の定額) | – | 無料 | 550円/月 | 550円/月 (1年間無料) |
通話定額(税込) | 無料 | 1,100円/月 | 1,650円/月 | 1,650円/月 (1年間1100円/月) |
家族割 | 割引対象外 | 割引対象外 家族割適用回線にカウント | 割引対象外 | 割引对象外 |
5G利用 | 可 | 可 | 可(今夏以降) | 可 |
キャリアメール | 提供なし | 提供なし | 提供なし | 提供なし |
eSIM対応 | 対応 | 対応予定 | 対応予定 | 対応予定 |
申込チャネル | オンライン・店舗 | オンライン | オンライン | オンライン・LINE |
提供開始時期 | 済み | 2021年3月 | 2021年3月 | 2021年3月 |
その他特徴 | 海外82カ国での国際ローミング | 24時間使い放題(200円)など 通信サービスのトッピング追加 | LINEカウントフリー |
ahamo(ドコモ)
料金と特典
ahamoは、NTTドコモが提供する新しい料金プランです。月額2,970円(税込)で、20GBのデータ通信が利用可能です。また、国内通話は5分以内なら無料で、それ以上は20円/30秒がかかります。さらに、ドコモユーザーならではのdポイントが貯まるというメリットもあります。
サービスの質
ドコモのネットワークをそのまま利用しているため、通信品質は非常に高いとされています。都市部はもちろん、地方でも安定した通信が可能です。
ahamoのメリット・デメリット
メリット
- 高品質なドコモのネットワークを利用できる。
- dポイントが貯まり、ドコモのサービスや商品に使える。
- シンプルでわかりやすい料金体系。
デメリット
- オプションサービスが少なめで、カスタマイズ性に欠ける。
povo(au)
料金と特典
povoは、KDDI(au)から提供されるプランで、月額2,728円(税込)となっています。こちらも20GBのデータ通信が基本で、国内通話は同様に5分以内無料です。povoの特徴は、「トッピング」と呼ばれるオプションサービスが豊富で、ユーザーのニーズに応じたカスタマイズが可能です。
サービスの質
auの広範囲にわたるネットワークを利用しており、特に郊外や地方での通信品質が高い評価を受けています。
povoのメリット・デメリット
メリット
- カスタマイズ可能な「トッピング」オプションが豊富。
- auの広いエリアカバレッジを活かせる。
デメリット
- 基本的な料金が他の二つと比べてわずかに高め。
LINEMO(ソフトバンク)
料金と特典
LINEMOはソフトバンクが提供する料金プランで、月額2,728円(税込)です。こちらも20GBのデータ使用が可能で、SoftBankと同等の通信品質が期待できます。LINEユーザーには特に魅力的な特典が多く、LINEのトークや通話がデータ消費なしで利用できる点が大きな特徴です。
サービスの質
ソフトバンクのネットワークを利用しているため、特に都市部での高速通信が強みです。また、国内外問わずLINEの通信が無料で使えるため、国際的にもメリットがあります。
LINEMOのメリット・デメリット
メリット
- LINE利用者にとって非常に有利な条件を提供。
- ソフトバンクのネットワークを利用できるため、速度と安定性が保証される。
デメリット
- LINE以外のアプリケーションでのデータ消費が多いユーザーには不向きかもしれない。
どの20GBのプランを選ぶべきか?
最安で3大キャリアを利用する場合は「povo」か「LINEMO」
価格を重視するユーザーにとって、povoとLINEMOは非常に魅力的な選択肢です。両プランとも月額2,728円という価格設定で、20GBのデータプランを提供しています。
価格だけでなく、提供するサービスの質も考慮する必要がありますが、基本的にはどちらのプランも大手キャリアの安定したネットワークを背景にしているため、通信品質は期待できるでしょう。
短時間の電話をよく使う場合は「ahamo」
ahamoは他の二つのプランと比べて、月額が若干高いですが、5分間の国内通話が無料という点で大きな利点を持っています。
このため、日常的に電話を多用するユーザーにとっては、コストパフォーマンスが非常に高いと言えます。
通信品質が劣るRakuten UN-LIMIT VIの選択肢も
Rakuten UN-LIMIT VIも20GBプランの選択肢として考えられますが、他の大手3社と比較すると、通信品質が劣るとの声もあります。
しかし、料金が非常に低く設定されているため、コストを最優先するユーザーには適しているかもしれません。
まとめ
2021年3月に3大キャリアでローンチされる上限20GBの新プランは凡そ同一の料金体系になっており、どのキャリアを選んでもそれほど違いはありません。
新キャリアの楽天モバイルも急速に通信品質の改善を図っていますので、利用するエリアを勘案してから契約してください。
2021年4月以降はMNPでの乗り換え無料
2021年4月以降、携帯電話の番号持ち運び制度(MNP)に関する手数料が撤廃されたことで、ユーザーはより自由にキャリアを選ぶことができるようになりました。
この変更により、自分にとって最適なプランを選びやすくなり、無駄なコストを削減することが可能です。