海外旅行の準備はいつもワクワクします。しかし、渡航先でのインターネット接続について、不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。近年、物理的なSIMカードの入れ替えが不要な「eSIM」が注目されています。私が海外旅行でeSIMを使い始めてから、その手軽さに感動し、今では手放せないアイテムの一つです。
この記事では、海外旅行前に知っておきたいeSIMの設定方法と、最適なアクティベートのタイミングについて、私の経験も踏まえながら詳しく解説します。
これを読めば、あなたもeSIMをスムーズに活用できるようになります。
eSIMのアクティベーションポリシーの種類

eSIMを利用する上で、アクティベーションポリシーは非常に重要です。ポリシーによって、いつeSIMが有効になるかが変わるため、ご自身の旅行スタイルに合わせて選ぶ必要があります。主なアクティベーションポリシーは、「到着時にアクティベートするタイプ」と「インストール時にアクティベートするタイプ」、そして「出国前にテストできるタイプ」の3つです。
到着時にアクティベートするタイプ
このタイプは、eSIMをスマートフォンにインストールした後、渡航先の対応ネットワークに接続した時点で自動的にアクティベートされ、利用期間のカウントが開始されます。私が多くの海外旅行で使用しているのがこのタイプで、現地到着後すぐに利用開始できる手軽さが魅力です。
メリット
- 渡航先の空港に到着次第、すぐにデータ通信を開始できます。
- 利用開始日が明確なため、滞在日数ぴったりのプランを選べば無駄がありません。
- 日本にいる間に設定を済ませておけるので、現地での手間が省けます。
デメリット
- 現地に到着するまで、実際にeSIMが正常に作動するか確認できません。
- 万が一、現地でネットワークに繋がらないなどのトラブルが発生した場合、すぐに対応が難しいことがあります。
- 空港のWi-Fi環境が不安定な場合、アクティベートに時間がかかる可能性があります。
インストール時にアクティベートするタイプ
このタイプは、eSIMをスマートフォンにインストールした時点でアクティベートされ、その瞬間から利用期間のカウントが始まります。場所を選ばずにアクティベートできる反面、タイミングを誤ると利用期間が無駄になることもあります。
メリット
- 日本国内でeSIMのインストールからアクティベートまで完了できます。
- 渡航前に通信が開始されるため、事前に接続テストのようなことができる場合もあります(ただし、海外用eSIMは国内ではローミング扱いになるか、接続できないことが一般的です)。
- 現地到着後、ネットワーク設定の切り替えだけで利用開始できます。
デメリット
- インストールと同時に利用期間が開始されるため、出発日より何日も前にアクティベートすると、その分利用できる日数が減ってしまいます。
- 有効期限が出発前に切れてしまうリスクを考慮し、インストールするタイミングに注意が必要です。
- 意図せずアクティベートされてしまい、使わないうちに期間が終了することがあります。
出国前にテストできるタイプ
eSIMプロバイダー『DeSiM』では、日本国内で接続を試せる出国前eSIMテストサービス
を提供しています。これは特にeSIM初心者の方や、ご自身のスマートフォンとの互換性に不安がある方にとって、非常に心強い選択肢となります。
メリット
- 出発前に、日本国内でeSIMの設定や動作確認を行えます。
- 自身の端末がeSIMに対応しているか、設定手順は正しいかなどを事前に把握できます。
- 海外での通信利用に関する不安を大幅に軽減できます。
- 多くの場合、日本語でのサポートが充実しており、設定に困った際も安心です。
- 万が一、端末非対応や設定がうまくいかない場合に返金保証が付いています。
デメリット
- テスト用のeSIMの購入に別途100円の費用がかかります。
- テストできるデータ容量や利用期間が限定的です。
- あくまでテストなので、渡航先での実際の通信品質を完全に保証するものではありません。
アクティベートのタイミング違いのメリット・デメリット

eSIMを利用する際の設定とアクティベーションのタイミングは、個々の旅行計画や利用目的に応じて異なります。以下、主なタイミングとその具体的な方法を解説します。
旅行前に購入し設定する
旅行の準備段階でeSIMを購入し、出発前にデバイスに設定しておく方法です。
- メリット
- 到着後すぐにインターネットに接続できるため、通信に関するストレスがありません。
- 現地でSIMカードを探す時間と労力が節約できます。
- デメリット
- 有効期限がインストール時から開始される場合、旅行前の日数が無駄になる可能性があります。
- 利用する国や地域でeSIMがサポートされているか事前に確認する必要があります。
フライト中にWi-Fiを利用してアクティベートする
フライト中に機内Wi-Fiを使用してeSIMをアクティベートする方法です。
- メリット
- 空港に到着する前に通信が整うため、降り立った瞬間からインターネットが使えます。
- 到着地での初期設定の手間が省けます。
- デメリット
- 機内Wi-Fiの速度や安定性が保証されないため、アクティベーションに失敗するリスクがあります。
- すべての航空会社や便で機内Wi-Fiが利用可能とは限りません。
到着後に現地でアクティベートする
目的地に到着してから、現地のネットワークに接続することでeSIMをアクティベートします。
- メリット
- 使用開始日を旅行の初日に限定できるため、有効期限の最大限の利用が可能です。
- 到着後の通信ニーズに応じてデータプランを選択できます。
- デメリット
- 現地でのアクティベーションがスムーズに行かない場合、通信手段が確保できず不便を感じることがあります。
- 現地の通信環境に左右されるため、アクティベーションプロセスに時間がかかることがあります。
eSIMの設定とアクティベートの注意点

eSIMの設定とアクティベーションを行う際には、いくつかの重要な点に注意を払う必要があります。
ここでは、特に重要な4つの要素に焦点を当て、それぞれについて詳しく解説します。
対応デバイスの確認
eSIMを利用する前には、ご使用のデバイスがeSIMに対応しているかを確認することが非常に重要です。すべてのスマートフォンやタブレットがeSIMをサポートしているわけではありません。対応デバイスの確認には以下のステップを踏むと良いでしょう:
- デバイスの仕様書確認: 購入したデバイスの仕様書またはオンラインのサポートページをチェックして、eSIMのサポート状況を確認します。
- キャリアの確認: 使用するキャリアがeSIMをサポートしているかも確認が必要です。キャリアによってはeSIMに対応していない場合があります。
- 最新のソフトウェア: デバイスのOSが最新であることを確認してください。古いバージョンではeSIMがサポートされていないことがあります。
本人確認書類の準備
多くの国やプロバイダでは、eSIMをアクティベートする際に本人確認が求められます。適切な書類を事前に準備することで、スムーズなプロセスが保証されます:
- パスポート: 国際旅行の場合、パスポートが最も一般的に要求される本人確認書類です。
- 運転免許証: 国内でeSIMを利用する場合や、パスポート以外のオプションが許可されている場合に備えて、運転免許証も用意しておくと良いでしょう。
- その他の身分証明書: 場合によっては、住民票の写しや健康保険証など他の形式の身分証明書も有効です。
支払い方法の準備
eSIMの購入とアクティベーションには、通常、オンラインでの支払いが必要です。事前に支払い方法を準備しておくことが必要です:
- クレジットカードまたはデビットカード: よく受け入れられている支払い方法です。国際ブランドのカードを準備しておくと便利です。
- 電子決済サービス: PayPalやApple Payなどの電子決済サービスも利用できる場合があります。
- 事前のカード承認: 一部のプロバイダでは、海外利用に先立ってカードの事前承認が必要になることがあります。出発前にカード会社に連絡しておくと安心です。
販売元のアクティベーション手順の確認
eSIMをスムーズにアクティベートするためには、販売元が提供するアクティベーション手順を事前に確認し、理解しておくことが重要です:
- 公式ウェブサイト: eSIMの販売元の公式ウェブサイトにアクセスし、アクティベーションプロセスに関する詳細情報を確認します。
- サポート文書: 購入時に提供されるサポート文書やFAQを熟読してください。
- カスタマーサポート: 不明な点がある場合は、販売元のカスタマーサポートに直接問い合わせると良いでしょう。
まとめ

eSIMは、海外旅行中のインターネット接続を非常に快適にしてくれる便利な技術です。アクティベーションポリシーの種類を理解し、ご自身の旅行プランや使い方に合わせて最適なアクティベートのタイミングを選ぶことが重要です。
渡航前にeSIMの購入と設定を済ませておけば、現地到着後すぐにインターネットを利用でき、貴重な時間を有効活用できます。その際には、お使いのデバイスがeSIMに対応しているか、SIMロックは解除されているか、必要な書類や支払い方法は準備できているか、そして販売元が提供するアクティベーション手順をしっかりと確認することを忘れないでください。
私がご紹介したポイントを押さえて、快適な海外旅行を楽しんでください。