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【徹底比較】デュアルSIMの4方式(DSSS/DSDS/DSDV/DSDA)の違いを解説!

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スマートフォンを賢く利用する上で、今や常識となりつつある「デュアルSIM」。1台のスマホで2つのSIMを使い分けるこの機能は、通信費の節約や仕事とプライベートの両立、通信障害への備えなど、多くのメリットを提供します。しかし、デュアルSIMには「DSSS」「DSDS」「DSDV」「DSDA」という4つの異なる方式が存在し、それぞれに機能や特徴が大きく異なります。

私が長年さまざまな端末を試してきた経験から言うと、この方式の違いを理解せずにスマホを選ぶと、「期待していた使い方ができなかった」という事態に陥りかねません。

この記事では、それぞれの方式の仕組みからメリット・デメリット、そして2025年現在の最新動向まで、どこよりも分かりやすく徹底的に比較解説します。あなたのスマホ選びと活用に、必ず役立つ情報をお届けします。

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デュアルSIM技術の進化|4つの方式を徹底解説

デュアルSIMの技術は、単純なものから高機能なものへと、明確なステップを踏んで進化してきました。その歴史は、ユーザーの利便性をいかに向上させるかという追求の歴史そのものです。ここでは、その進化の系譜である4つの方式を、一つひとつ詳しく見ていきます。

DSSS (デュアルSIMシングルスタンバイ)|手動切替の黎明期

DSSSは、デュアルSIM技術の最も初期の形態です。2枚のSIMをスマートフォンに挿入できますが、通信や通話のために有効にできるのは、常にどちらか一方のSIMだけです。

私がDSSS対応機を初めて手にしたのは2014年頃でした。当時はSIMを物理的に抜き差しする手間が省けるだけでも画期的でしたが、もう一方のSIMは完全に圏外になるため、手動で設定を切り替えない限り着信すら受けられませんでした。現代の利便性を知る身からすると、かなり限定的な機能と言えます。

DSDS (デュアルSIMデュアルスタンバイ)|「同時待受」の革命と課題

DSDSの登場は、デュアルSIMの利便性を一気に引き上げました。この方式の最大の功績は、2枚のSIMで同時に電話の着信を「待ち受け(スタンバイ)」できるようになった点です。これにより、SIMを手動で切り替えることなく、2つの電話番号のどちらにかかってきた電話でも応答できるようになりました。

しかし、DSDSには大きな制約があります。それは「4G+3G」という組み合わせでしか待受ができないことです。片方が4Gで通信していても、もう片方は3Gでしか待受できません。さらに、片方のSIMで通話を開始すると、もう片方のSIMでのデータ通信は完全に中断されます。日本では主要キャリアの3Gサービスが次々と終了しているため、DSDSはすでに過去の技術となっています。

DSDV (デュアルSIMデュアルVoLTE)|現代の主流となる完成形

DSDVは、DSDSの課題を克服し、現在のデュアルSIM市場で主流となっている方式です。私が現在メインで利用しているスマートフォンも、もちろんこのDSDVに対応しています。

DSDVの最大の特徴は、2枚のSIMが両方とも4Gまたは5Gの高速回線で同時に待ち受けできる点です。これにより、どちらのSIMでも高音質な通話技術「VoLTE」を利用でき、通話品質が格段に向上しました。片方で通話中にもう片方でデータ通信ができないという制約は残りますが、コスト、性能、バッテリー消費のバランスが最も優れており、ほとんどのユーザーにとって十分な機能を提供します。

DSDA (デュアルSIMデュアルアクティブ)|「真の同時利用」を叶える理想形

DSDAは、デュアルSIM技術の理想を追求した究極の形態です。その名の通り、2枚のSIMが同時に「アクティブ」に動作します。

DSDVとの決定的な違いは、片方のSIMで通話している最中でも、もう片方のSIMでデータ通信を継続できる点です。例えば、仕事の電話をしながら、もう一方の回線で地図アプリを見たり、ファイルをダウンロードしたりといった高度な使い方ができます。しかし、後述する技術的な課題やコスト、規制の問題から、日本国内で正規販売されているDSDA対応スマートフォンは、2025年現在ほぼ存在しないのが実情です。

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【機能・スペック比較表】DSSS/DSDS/DSDV/DSDAの違いが一目瞭然

各方式の違いをより深く理解するために、その動作原理と機能スペックを比較してみましょう。なぜDSDAだけが「通話中のデータ通信」を実現できるのか、その理由が明確になります。

各方式の動作原理|核心はトランシーバーの数

この4方式の機能差を生み出している根本的な原因は、スマートフォンに搭載されている通信用ハードウェア、特に「トランシーバー」の数にあります。

DSSS、DSDS、DSDVは、いずれも1セットのトランシーバーを2枚のSIMで共有しています。これは1車線の道路のようなもので、同時に1台の車(1つの通信)しか通れません。片方のSIMが通話で道路を占有すると、もう片方は通信できなくなるのです。「同時待受」とは、この1車線の道をソフトウェア制御で高速に切り替え、どちらの着信にも対応できるように見せかけている状態です。

一方でDSDAは、2枚のSIMそれぞれに独立した専用のトランシーバーを搭載しています。これは2車線の高速道路に例えられます。各SIMが専用の車線を持つため、互いに干渉することなく、片方が通話中でももう片方がデータ通信を続けられるのです。このハードウェア構成の違いこそが、「スタンバイ」と「アクティブ」を分ける本質です。

4方式の機能・スペック比較一覧

これまでの解説を基に、4つの方式の機能とスペックを一覧表にまとめました。この表を見れば、その違いは一目瞭然です。

機能/仕様DSSSDSDSDSDVDSDA
正式名称デュアルSIMシングルスタンバイデュアルSIMデュアルスタンバイデュアルSIMデュアルVoLTEデュアルSIMデュアルアクティブ
ハードウェア構成シングル・トランシーバーシングル・トランシーバーシングル・トランシーバーデュアル・トランシーバー
同時待受不可可能可能可能
利用ネットワーク片方のみ4G/3G4G + 3G4G/5G + 4G/5G4G/5G + 4G/5G
両SIMでのVoLTE不可不可可能可能
通話中のデータ通信不可不可不可可能
SIM切替手動自動自動自動
主な普及時期〜2015年頃2016年〜2017年頃2018年頃〜現在ほぼ未普及(国内)
キーフレーズSIMを入れ替えずに済む2つの番号で電話を受けられる両方4Gで高品質に通話・通信通話しながらネットができる

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デュアルSIMのメリット・デメリットと賢い活用術

技術的な違いを理解した上で、次にユーザー視点でのメリットと、利用する上で知っておくべき注意点を解説します。私がデュアルSIMをどのように活用しているかも含めて、具体的にお話しします。

デュアルSIMのメリット|私が実感する4つの活用法

デュアルSIMは、工夫次第でスマートフォンの利便性を飛躍的に高める強力なツールです。私が特にメリットを感じているのは、以下の4つの活用法です。

コスト最適化|通信プランの「いいとこ取り」

私がデュアルSIMを使い始めた最大の理由が、通信費の削減です。例えば、SIM1には大手キャリアの安定した「通話定額プラン」を、SIM2にはデータ通信量が豊富で安価な「MVNO(格安SIM)のデータ専用プラン」を入れています。これにより、通話品質と大容量データを両立させつつ、月々の支払いを大幅に抑えることに成功しています。

リスク管理|通信障害や災害への備え

異なる通信事業者(例|ドコモ回線とau回線)のSIMを1台に入れておくことで、強力なバックアップ回線を確保できます。片方のキャリアで大規模な通信障害が発生した際も、もう一方の回線に切り替えれば通信を継続できます。これは、災害時や電波の繋がりにくいエリアへ行く際にも、大きな安心材料となります。

公私分離|1台のスマホでスマートに管理

仕事用の電話番号とプライベート用の電話番号を、1台のスマートフォンで管理できるメリットは絶大です。以前はスマホを2台持ち歩いていましたが、デュアルSIMにしてからは荷物が減り、充電や管理の手間も半減しました。DSDVならどちらの番号にかかってきた電話も逃すことはありません。

海外利用|高額なローミング料金を回避

海外出張や旅行が多い私にとって、デュアルSIMは必須機能です。日本で使っているSIMを挿したまま、渡航先で現地の安価なプリペイドeSIMをオンライン契約して利用します。これにより、高額な国際ローミング料金を支払うことなく、現地で快適にデータ通信ができます。

デュアルSIMのデメリット|利用前に知るべき注意点

多くのメリットがある一方、デュアルSIMにはいくつかのトレードオフが存在します。これを知らないと、後で困ることがあるので注意が必要です。

バッテリー消費への影響

デュアルSIMを有効にすると、スマートフォンは常に2つのネットワークを監視するため、シングルSIMでの利用時と比較してバッテリー消費が増加する傾向にあります。特にDSDAは、2つのトランシーバーが動作するため原理的に最も消費電力が大きくなります。ただ、DSDVであれば、私の体感では「明確にバッテリー持ちが悪くなった」と感じるほどの差はありません。

microSDカードとの排他スロット

一部のAndroidスマートフォンでは、2枚目の物理SIMスロットがmicroSDカードスロットと共用(排他利用)になっています。このタイプの端末でデュアルSIMを利用すると、ストレージを拡張するためのmicroSDカードが使えなくなります。写真や動画を多く保存する方は、購入前にSIMスロットの仕様を必ず確認しましょう。

おサイフケータイ(FeliCa)への対応は機種次第

「デュアルSIM対応スマホではおサイフケータイが使えない」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは誤解です。結論から言うと、デュアルSIM機能とおサイフケータイ機能は全くの別物であり、互いに干渉しません。

問題の本質は、おサイフケータイが日本独自の「FeliCa」という非接触ICチップを必要とする点にあります。デュアルSIMに対応した海外メーカー製のスマートフォンの中には、このFeliCaチップを搭載していない機種が多いため、「デュアルSIM機=おサイフケータイ非対応」というイメージが生まれました。

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【2025年最新】デュアルSIMの現状と今後の展望

最後に、日本市場におけるデュアルSIMの現状と、5G時代を見据えた未来の技術について解説します。今後スマートフォンを選ぶ上で、非常に重要なポイントです。

日本市場の動向|DSDVが標準、DSDSは過去の技術へ

2018年にiPhoneがDSDVに対応したことで、日本でもデュアルSIMが一気に普及しました。現在、国内で販売されているデュアルSIM対応スマホのほとんどはDSDV方式を採用しており、これが事実上の業界標準です。

一方で、DSDS方式は決定的に時代遅れになりつつあります。auが3Gサービスを終了したのに続き、ソフトバンクも2024年に、ドコモも2026年に3Gサービスを終了します。これにより、「4G+3G」で動作するDSDS端末は、その機能を維持できなくなります。今からデュアルSIMを始めるなら、DSDV対応は必須条件です。

DSDAはなぜ日本で普及しないのか?2つの大きな壁

最高の利便性を持つDSDAが日本で普及しない背景には、2つの大きな壁があります。

一つは、技術とコストの壁です。2セットのトランシーバーを搭載することは、端末の製造コストを押し上げ、消費電力を増やし、内部設計を複雑にします。メーカーとしては、端末価格の上昇やバッテリー持続時間の悪化に直結するため、採用に慎重にならざるを得ません。

もう一つが、日本特有の「技術基準適合証明(技適)」という規制の壁です。2つの電波を同時に発信するDSDAの仕様は、この技適の認証を取得する上でのハードルが非常に高いと言われています。これが、海外では存在するDSDA対応機が日本市場に投入されない大きな理由と考えられます。

5G時代の次世代技術「デュアルデータ」とは?

こうした中、モバイルSoCの巨人であるQualcomm社は、「DSDA Gen 2 (Dual Data)」という次世代技術を発表しています。これは、単に通話とデータを同時に行うだけでなく、2つのSIMのデータ回線を束ねて超高速通信を実現したり、片方を低遅延のゲーム専用回線にしたりと、データ体験そのものを強化する技術です。

この技術は、デュアルSIMの価値を「回線の使い分け」から「通信パフォーマンスの強化」へとシフトさせる可能性を秘めています。ゲーマーやプロフェッショナルが究極の通信性能を求めるようになった時、DSDAは再び脚光を浴びるかもしれません。

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まとめ|あなたに最適なデュアルSIMの選び方

今回は、デュアルSIMの4つの方式「DSSS」「DSDS」「DSDV」「DSDA」について、その技術的な違いからメリット・デメリット、将来の展望までを詳しく解説しました。

  • DSSS/DSDS|これらは過去の技術です。特にDSDSは3G停波により国内での利用が困難になるため、今から選ぶべきではありません。
  • DSDV|現在の主流であり、機能・コスト・バッテリー消費のバランスが取れた「最適解」です。ほとんどのユーザーにとって、DSDV対応機種を選べば間違いありません。
  • DSDA|通話とデータ通信の同時利用が魅力ですが、コストや規制の壁から国内ではほぼ選択肢がありません。将来の普及に期待する技術です。

私がこの記事で最も伝えたかったのは、デュアルSIMはあなたのモバイルライフをより豊かで効率的なものに変える力を持っているということです。仕事とプライベートの両立、通信費の節約、万一の備え。この記事を参考に、あなた自身の使い方に合ったデュアルSIM対応スマートフォンを見つけ、そのメリットを最大限に活用してください。

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