シンガポール旅行を計画しているけれど、スマートフォンの通信手段で悩んでいませんか。海外用のWi-Fiルーターをレンタルしたり、現地のSIMカードを購入したりするのは少し面倒です。そんな中、「ahamoなら追加料金なしで海外でも使える」という話を聞いたことがあるかもしれません。
私が実際にahamoを海外で使ってみて、その便利さと注意点を詳しく解説します。この記事を読めば、シンガポールでahamoを賢く使うための全ての知識が身につきます。
ahamoがシンガポールで選ばれる理由|追加料金不要のデータ通信

ahamoが多くの海外旅行者に選ばれる最大の理由は、その圧倒的な手軽さにあります。面倒な手続きや追加料金なしで、日本と同じようにスマートフォンが使える安心感は、何物にも代えがたいメリットです。
手続き不要でそのまま使える手軽さ
ahamoは、海外でデータ通信を利用するための特別な申し込みが一切必要ありません。月額2,970円の基本料金内で、シンガポールを含む海外91の国・地域でデータ通信が利用できます。
これは日本人の渡航先の約98%をカバーする広さです。空港でWi-Fiルーターを受け取ったり、現地のSIMカードを探したりする手間から解放されます。
月間30GBの大容量データが利用できる
ahamoは、日本国内で利用している月間30GBのデータ容量を、シンガポールでもそのまま利用できます。データ容量は国内利用分と合算される仕組みです。
例えば、日本で10GBを消費した場合、シンガポールでは残り20GBが使えます。さらに、テザリングも追加料金なしで利用できるため、パソコンやタブレットをインターネットに接続することもできます。
シンガポールでahamoを使うメリット・デメリット
私がahamoを使って感じたのは、手軽で便利な反面、使い方を間違えると損をしてしまう可能性があるということです。ここでは、シンガポールでahamoを利用する際のメリットとデメリットを詳しく解説します。
メリット|利便性とコストパフォーマンス
ahamoの海外利用には、他の通信手段にはない明確な利点があります。特に短期の旅行では、その価値を最大限に発揮します。
圧倒的な利便性
最大のメリットは、SIMカードを入れ替える手間が一切ないことです。日本の電話番号をそのまま使えるので、クレジットカードの認証などで必要なSMSも問題なく受信できます。
シンガポールの空港に到着した瞬間からデータ通信をオンにするだけで、すぐにインターネットに接続できるため、地図アプリを使ったり、配車サービスを呼んだりするのもスムーズです。
短期滞在での優れたコストパフォーマンス
15日以内の旅行であれば、ahamoの利用に追加料金はかかりません。Wi-Fiルーターをレンタルすると1日あたり数百円から千円以上の費用がかかることを考えると、数日間の滞在ならahamoの方がお得になることが多いです。
この「追加費用ゼロ」という安心感は、旅行の予算を管理する上で大きな助けになります。
デメリット|知っておくべき制限と注意点
便利なahamoですが、誰にでもおすすめできるわけではありません。特に注意すべき2つの大きな制限事項が存在します。
15日間の利用期間制限
ahamoの海外データ通信には、15日間という利用期間の制限があります。海外で最初にデータ通信を利用してから15日間が経過すると、データ残量に関わらず通信速度が最大128kbpsに著しく制限されます。
この速度制限は、日本に帰国してデータ通信を行うまで解除できません。そのため、15日を超える長期滞在には全く向いていません。
音声通話とSMSは高額
ahamoの海外利用で最も注意すべき点は、音声通話の料金です。データ通信は月額料金に含まれますが、電話をかけたり、受けたりするだけで高額な料金が発生します。
通話の種類 | 料金(1分あたり) |
シンガポール国内への発信 | 75円 |
日本への発信 | 175円 |
電話の着信 | 155円 |
SMS送信(1通あたり) | 100円 |
特に、電話を受けるだけでも料金がかかる点は絶対に覚えておくべきです。シンガポールでの通話は、LINEやWhatsAppといったデータ通信を利用するアプリで行うことが必須です。
ahamoをシンガポールで使うための設定方法とトラブル対処法
ahamoをシンガポールで快適に使うためには、出発前の簡単な確認と、現地での正しい設定が重要です。万が一繋がらなかった場合の対処法も知っておくと、さらに安心して旅行を楽しめます。
渡航前に確認すべきこと
シンガポールへ出発する前に、スマートフォンの設定を少し見直しておくだけで、無駄なデータ消費を防ぎ、スムーズに利用を開始できます。
データローミング設定の確認
ahamoを海外で使うには、「データローミング」という設定をオンにする必要があります。渡航前に、お使いのスマートフォンのどこにその設定項目があるのかを確認しておくと、現地で慌てずに済みます。
バックグラウンド通信のオフ
意図しないデータ消費を避けるため、アプリの自動更新やクラウドへの写真の自動アップロード設定は、Wi-Fi接続時のみに限定しておくことをおすすめします。これにより、30GBのデータ容量を有効に活用できます。
現地到着後の簡単設定ガイド
シンガポールに到着したら、機内モードを解除し、たった一つの設定を変更するだけでahamoのデータ通信が始まります。
iPhoneの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「モバイル通信」を選択
- 「通信のオプション」をタップ
- 「データローミング」のスイッチをオンにする
Androidの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「SIM」または「モバイルネットワーク」をタップ
- 「ローミング」のスイッチをオンにする※機種により項目名が若干異なります。
この簡単な操作だけで、現地の提携通信事業者の電波に自動的に接続され、インターネットが使えるようになります。
繋がらない時の解決策
通常は自動で接続されますが、稀にうまくいかない場合があります。そんな時は、以下の方法を試すことでほとんどの問題が解決します。
- スマートフォンの再起動|最も簡単で効果的な方法です。
- データローミング設定の再確認|一度オフにしてから、再度オンにしてみます。
- ネットワークの手動選択|スマートフォンの設定から、接続する通信事業者を自動選択ではなく手動で選ぶ方法です。シンガポールでは「Singtel」「StarHub」「M1」のいずれかを選択します。
【結論】シンガポール旅行にahamoはどんな人におすすめ?
ahamoは非常に便利なサービスですが、全ての旅行者にとって最適な選択肢とは限りません。あなたの旅行スタイルに合っているかどうかを最終的に判断しましょう。
ahamoが最適な旅行者
結論として、ahamoは「15日以内の短期滞在」で「利便性を最優先」したい旅行者に最適なサービスです。
- 1週間程度の個人旅行者
- シンガポールと他のアジア諸国を周遊する旅行者
- Wi-Fiルーターの持ち運びやSIMカードの交換が面倒だと感じる人
上記に当てはまるなら、ahamoを選んで後悔することはないでしょう。
他の手段を検討すべき旅行者
一方で、あなたの目的が以下に当てはまる場合は、ahamo以外の選択肢を検討する方が賢明です。
- 15日を超えて滞在する長期旅行者|15日制限があるためahamoは使えません。
- 費用を徹底的に抑えたい予算重視の旅行者|現地のツーリストSIMは1,200円程度で100GB使えるなど、圧倒的に安価です。
- 動画視聴などで大量のデータを使うヘビーユーザー|現地SIMやレンタルWi-Fiの無制限プランがおすすめです。
- 複数人でデータをシェアしたいグループ旅行|レンタルWi-Fiを1台借りる方が経済的です。
まとめ

ahamoは、シンガポール旅行における通信手段として非常に強力な選択肢です。事前の申し込みや追加料金なしで、日本と同じように最大30GBのデータ通信が利用できる手軽さは、他のサービスにはない大きな魅力です。
ただし、15日間の利用期間制限や、高額になりがちな音声通話料金といった重要な注意点も存在します。これらのメリットとデメリットを正しく理解した上で、ご自身の旅行期間や予算、データ使用量に合わせて最適な通信手段を選ぶことが、快適なシンガポール旅行の鍵となります。