auの月額料金が高いと感じつつも、乗り換えの手続きが面倒そうでためらっていませんか。特に同じKDDIグループのUQモバイルへの移行は、情報が複雑で分かりにくい点も多いです。
この記事では、auからUQモバイルへの乗り換えで後悔しないための全情報を網羅します。私が実際に確認した手順や、乗り換えるべきベストなタイミング、さらには「スマホトクするプログラム」のような継続サービスがどうなるかまで、初心者にも分かりやすく徹底的に解説します。
auからUQモバイル乗り換えのメリット・デメリット
auからUQモバイルへの乗り換えは、単なる通信会社の変更ではなく「KDDIグループ内のプラン移行」という側面が強いです。この特殊な関係性こそが、大きなメリットといくつかの注意点を生み出します。
乗り換えで得られる金銭的メリット
乗り換えの最大のメリットは、月々の通信料金を大幅に削減できる点です。auの高品質な通信ネットワークをそのまま利用しつつ、月額費用を数千円単位で圧縮できます。
特に、毎月のデータ使用量が35GB未満のユーザーにとって、UQモバイルの「トクトクプラン2」や「コミコミプランバリュー」は、auのプランと比較して圧倒的に安価です。さらに、KDDIグループ内の移行として扱われるため、通常発生するMNP転出手数料や契約事務手数料が原則無料になります。
乗り換え前に知るべきデメリットと注意点
一方で、料金が安くなる代わりに失うサービスもあります。最大の注意点は、auのデータ無制限プラン「使い放題MAX」が利用できなくなることです。
UQモバイルのプランは最大でも35GB(増量オプションⅡ適用時で40GB)までとなります。auの「家族割」による家族間の国内通話無料サービスも対象外となり、UQモバイルでは有料(30秒あたり22円)になります。
加えて、auのキャリアメール(@au.comなど)を継続利用する場合は、月額330円の有料サービスへ別途申し込みが必要です。これらのサービスに依存している場合は、慎重な検討が求められます。
乗り換えがおすすめな人・auに残るべき人
メリットとデメリットを踏まえた上で、あなたがどちらのサービスに適しているかを見極めましょう。判断基準は非常にシンプルです。
UQモバイルへの乗り換えを推奨するユーザー像
以下の特徴に当てはまる人は、UQモバイルへの乗り換えで満足できる可能性が非常に高いです。
- 月々のデータ通信量が恒常的に35GB未満である
- 通信ネットワークの品質を落とさずに、月額料金の削減を最優先したい
- auを利用している家族への無料通話に大きく依存していない
- オンライン中心のセルフサービスで手続きすることに抵抗がない
au契約の継続を推奨するユーザー像
一方で、以下の条件に当てはまる場合は、auに留まる方が賢明な判断と言えます。
- データ通信量を気にせず利用したい(動画視聴やテザリングが多い)
- auを利用する家族と長時間の音声通話を行うことが多い
- 自身の乗り換えによって、auに残る家族の「家族割プラス」の割引額が減少し、世帯全体の通信費が増加してしまう
手数料無料!auからUQモバイルへの乗り換え手順
auからUQモバイルへの移行プロセスは、グループ内の「番号移行」として扱われるため、非常に簡素化されています。面倒なMNP予約番号の取得は一切不要です。
ステップ1|移行前の準備(最終チェックリスト)
申し込みをスムーズに進めるために、事前に以下の4点を確認・準備しておきましょう。
データ使用量の確認
過去数ヶ月の請求書を確認し、ご自身の月間データ使用量がUQモバイルのプラン上限(35GBなど)を下回っていることを確実に確認します。これが乗り換え判断の最も重要な前提条件です。
端末の対応確認とSIMロック解除
現在使用中の端末をUQモバイルで継続利用する場合、公式サイトの「動作確認端末一覧」で対応しているかを必ず確認します。その上で、SIMロックの有無を確認しましょう。
- 2021年10月1日以降にauで販売された端末|原則SIMロックはかかっておらず、手続き不要です。
- 2017年8月1日~2021年9月30日にauで販売された端末|SIMロック解除不要でUQモバイルで利用できます。
- 2017年7月31日以前にauで販売された端末|SIMロック解除が必要です。「My au」からオンラインで無料手続きを済ませておきます。
必要書類と情報の準備
以下の情報を手元に用意しておくと、申し込みがスムーズに進みます。
- au IDとパスワード|手続きを大幅に簡素化する最重要情報です。
- 連絡可能なメールアドレス
- 支払い情報|本人名義のクレジットカードまたは銀行口座情報
- 本人確認書類|運転免許証やマイナンバーカードなど
ステップ2|オンライン申し込み
準備が整ったら、UQモバイルオンラインショップから申し込みを開始します。
契約形態の選択
申し込み画面では、契約形態を選ぶ項目があります。ここでは必ず「au/povo1.0から乗り換え」を選択してください。
これを選ぶことで、手数料無料でMNP予約番号も不要な「番号移行」のルートが適用されます。
au IDでの認証とプラン選択
手続きの途中でau IDによるログインを求められます。ここで認証を行うと、auに登録されている契約者情報が自動的に引き継がれ、入力の手間や本人確認プロセスが大幅に簡略化されます。
あとは画面の指示に従い、希望する料金プラン(トクトクプラン2など)や通話オプションを選択すれば申し込みは完了です。
ステップ3|開通と利用開始(回線切り替え)
SIMカード(またはeSIMの案内)が届いたら、最後の仕上げである回線切り替え作業を行います。
回線切り替えの実施方法
これがauからUQモバイルへ切り替えるための最も重要な操作です。
- au/UQモバイルのオンラインショップ内にある「ご注文履歴」ページにアクセスします。
- 申し込み完了メールに記載された「ご注文番号」と、申し込み時に設定したパスワードでログインします。
- 注文履歴詳細画面に表示される「回線を切り替える」ボタンをクリックします。
この操作により、約30分後にauのSIMが無効化され、UQモバイルのサービスが有効になります。
SIMの挿入とAPN設定
端末の電源を切り、auのSIMカードを新しいUQモバイルのSIMカードに差し替えます。その後、端末を起動し、APN(アクセスポイント名)設定を行います。
- iPhoneの場合|近年のiOSバージョンでは、Wi-Fiに接続した状態でUQモバイルのSIMを挿入すると、APN設定は自動的に行われることがほとんどです。
- Androidの場合|「設定」アプリから「モバイルネットワーク」>「アクセスポイント名(APN)」と進み、一覧に「UQ mobile」があれば選択します。なければ手動で新しいAPN情報を入力します。
乗り換え後も安心!auサービスの継続利用
乗り換えに際して、「au IDやPontaポイントはどうなるのか」「分割払いが残っている端末はどう扱われるのか」といった不安を持つ人も多いです。結論から言うと、KDDIエコシステム内のサービスはほとんどがシームレスに継続されます。
au IDとPontaポイントの扱い
au IDは、UQモバイルに乗り換えても契約終了にはなりません。au IDに紐づく携帯電話サービスがauからUQモバイルに変更される、と理解するのが正確です。
そのため、au IDに紐付いている全てのPontaポイントは自動的にUQモバイル契約に引き継がれ、そのまま利用できます。同様に、電子決済サービスのau PAY残高なども、何の手続きもなしに継続して利用できます。
「スマホトクするプログラム」はどうなる?
auで「スマホトクするプログラム」(旧「かえトクプログラム」)を利用して端末を購入した場合、UQモバイルに乗り換えた後も、そのプログラム契約は継続されます。
端末の分割支払金は、UQモバイルの通信費とは別に、引き続きauからこれまでと同じ支払い方法で請求されます。プログラムの特典(最終回支払分の免除など)を受けるための端末返却も、au Style/auショップなどで通常通り行えます。
ベストな乗り換えタイミングはいつ?
乗り換えを決意したら、次に気になるのが「いつ申し込むのが一番お得か」という点です。料金の仕組みを理解すれば、最適なタイミングが見えてきます。
料金は日割り計算|月末まで待つ必要はなし
auからUQモバイルへの番号移行の場合、auの解約月料金とUQモバイルの契約初月料金は、どちらも日割り計算されます。
そのため、月の途中で乗り換えたからといって、料金が二重に発生して損をすることはありません。いつ乗り換えても金銭的な不利益は発生しない仕組みです。
データ容量が鍵|最もお得なのは「月末」
金銭的な損はありませんが、「お得度」で言えば月末の開通がベストです。理由はデータ容量の扱いにあります。
UQモバイルの初月の基本料金は日割りで請求されますが、付与されるデータ容量は日割りにならず、まるまる1ヶ月分が付与されます。さらに、その月に使い切れなかったデータは翌月に繰り越せます。
例えば28日に開通すれば、数日分の日割り料金を支払うだけで1ヶ月分のデータ容量(例|30GB)を獲得できます。その大半が翌月に繰り越されるため、実質的に初月のデータ単価が極めて安くなります。SIMカードの配送などを考慮し、毎月20日から24日頃にオンラインで申し込むのが、最も賢い戦略と言えるでしょう。
まとめ
auからUQモバイルへの乗り換えは、特に月間データ使用量が35GB未満のユーザーにとって、通信品質を維持したまま固定費を大幅に削減できる、非常に強力な選択肢です。
グループ内移行のため手数料は無料で、MNP予約番号も不要、さらにau IDやPontaポイント、端末購入プログラムも継続できるなど、メリットは計り知れません。
デメリットとなる「データ無制限プランの廃止」と「家族間通話の有料化」さえ許容できるなら、後悔する可能性は低いと言えます。この記事で解説した手順と最適なタイミングを参考に、賢く通信費を見直しましょう。


