スマートフォン選びで最近よく耳にする「eSIM」。物理的なSIMカードを差し替える手間なく、オンラインで手続きが完結する便利な機能です。しかし、手持ちのAndroidスマートフォンでeSIMが使えるのか、どの機種を選べば良いのか、分かりにくいと感じている人も多いのではないでしょうか。
私がこの記事で、2025年最新の情報に基づき、eSIMに対応しているAndroid機種の全リストと、ご自身のスマートフォンがeSIM対応かを確認する最も確実な方法を、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。
この記事を読めば、eSIMに関するあなたの疑問はすべて解決します。
あなたのAndroidスマホはeSIM対応?一番確実な確認方法
メーカーやキャリアの公式サイトで対応機種リストを確認するのは基本ですが、それだけでは不十分な場合があります。最も確実なのは、今お使いの端末そのもので対応状況を直接チェックすることです。
なぜ事前の自己確認が重要なのか
eSIMの対応状況は、同じモデル名でも販売キャリアによって仕様が異なる場合があるため、非常に複雑です。例えば、SIMフリー版はeSIMに対応していても、特定のキャリアから販売されたモデルは非対応というケースが存在します。
リストの情報だけを信じて契約してしまうと、「いざ使おうとしたら非対応だった」という事態になりかねません。そのため、契約前にご自身の端末で直接確認する作業が絶対に必要です。
誰でも簡単!2つのステップでeSIM対応をチェック
これから紹介する2つの方法でチェックすれば、あなたのスマホがeSIMを使えるかどうかが判明します。どちらも数分で完了する簡単な作業です。
方法1|設定メニューから「eSIMを追加」項目を探す
これは、ソフトウェアがeSIMを認識しているかを確認する最も手軽な方法です。
- スマートフォンの「設定」アプリを開きます。
- 「ネットワークとインターネット」または「接続」の項目をタップします。
- 「SIM」または「SIMカードマネージャー」といった項目を選びます。
この画面に「eSIMを追加」や「モバイルプランを追加」、「SIMをダウンロード」のような選択肢が表示されていれば、あなたの端末はeSIMに対応しています。メーカーによってメニューの名称は若干異なりますが、「SIMを追加する」という趣旨の項目を探すのがポイントです。
方法2|電話アプリで「*#06#」と入力してEIDを確認する
より確実なのが、eSIMチップが物理的に搭載されているかを証明する「EID」の有無を確認する方法です。EIDは、eSIMチップ固有の32桁の識別番号です。
- スマートフォンの「電話」アプリを起動します。
- ダイヤルパッドで「*#06#」と入力します。通話ボタンを押す必要はありません。
- 自動的に端末情報画面が表示されます。
この画面に「EID」という項目と32桁の数字が表示されていれば、その端末は物理的にeSIMを搭載しています。この2つの方法で対応が確認できれば、安心してeSIMを契約できます。
キャリア・メーカー別|eSIM対応Android機種一覧
ここでは、2025年時点の日本国内で利用できるeSIM対応Androidスマートフォンを網羅的にリストアップしました。ただし、購入前には必ず前述の自己確認方法を併用することをおすすめします。
SIMフリー・メーカー販売モデル
特定のキャリアに縛られず、最も柔軟なeSIM運用ができるSIMフリーモデルです。
メーカー | モデルシリーズ | 主なeSIM対応モデル |
---|---|---|
Pixel | Pixel 4 シリーズ以降の全モデル (Pixel 9, 8, 7, Foldなど) | |
Sony | Xperia | Xperia 1 IV, Xperia 5 IV, Xperia 10 IV 以降のモデル |
Samsung | Galaxy S / Z / A | S23, Z Fold4, Z Flip4, A54 5G, A23 5G 以降の主要モデル |
SHARP | AQUOS | R7, sense6s, wish2, zero6 以降の主要モデル |
OPPO | Reno A / A / Find X | Reno5 A, A73, Find X3 Pro 以降の主要モデル |
Xiaomi | Xiaomi / Redmi | 12T Pro, Redmi Note 10T 以降の主要モデル |
Motorola | razr / edge / moto g | razr 40, edge 40, g52j 5G 以降の主要モデル |
NTTドコモのeSIM対応モデル
ドコモが公式に動作確認しているeSIM対応の主な機種です。モデル番号での確認が重要です。
メーカー | 主なeSIM対応モデル(モデル番号) |
---|---|
Pixel 7a / Fold / 8 / 8 Pro / 8a | |
Samsung | Galaxy S23 (SC-51D), S24 (SC-51E), Z Flip5 (SC-54D), A55 5G (SC-53E)など |
Sony | Xperia 1 IV (SO-51C), 10 V (SO-52D), 5 V (SO-53D), 1 VI (SO-51E)など |
SHARP | AQUOS R7 (SH-52C), sense8 (SH-54D), wish3 (SH-53D), R9 (SH-51E)など |
FCNT | arrows N (F-51C), We2 (F-52E) |
注意|Xperia 10 IV (SO-52C) や AQUOS wish2 (SH-51C) のように、ドコモ版ではeSIMに非対応のモデルがあるため注意が必要です。
au (KDDI)のeSIM対応モデル
auおよびpovo、UQモバイルで利用可能なeSIM対応の主な機種です。
メーカー | 主なeSIM対応モデル(モデル番号) |
---|---|
Pixel 7 / 7 Pro / 7a / 8 / 8 Pro | |
Samsung | Galaxy S23 (SCG19), Z Flip5 (SCG23), A54 5G (SCG21), S24 (SCG25)など |
Sony | Xperia 1 IV (SOG06), 10 IV (SOG07), 5 V (SOG12), 1 VI (SOG13)など |
SHARP | AQUOS sense6s (SHG07), sense7 (SHG10), sense8 (SHG11)など |
Xiaomi | Redmi Note 10 JE (XIG02), 12 5G (XIG03), Xiaomi 13T (XIG04)など |
ソフトバンクのeSIM対応モデル
ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOで利用可能なeSIM対応の主な機種です。
メーカー | 主なeSIM対応モデル |
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Google Pixel 4a (5G) 以降の全モデル | |
Samsung | Galaxy Z Fold4 / Z Flip4 以降 |
Sony | Xperia 1 IV / 5 IV / 10 IV 以降 |
SHARP | AQUOS sense5G / R6 / zero6 以降 |
OPPO | OPPO Reno5 A / Reno7 A / Reno9 A / Reno10 Pro 5G |
Xiaomi | Xiaomi 12T Pro / 13T Pro, Redmi Note 9T / 10T |
その他 | arrows We, BALMUDA Phone, Libero 5G II / III / IV など |
楽天モバイルのeSIM対応モデル
楽天モバイルは自社で販売するすべてのAndroid端末がeSIMに対応しているのが大きな特徴です。
メーカー | 主なeSIM対応モデル |
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Rakuten | Rakuten Hand 5G / BIG s / Mini |
Samsung | Galaxy S23 / Z Flip4 / A23 5G |
Sony | Xperia 10 III Lite / 10 IV / 5 IV / 10 V / 5V / 10 VI |
SHARP | AQUOS sense6 / wish / R7 / sense7 / wish3 / R8 / sense8 |
OPPO | Reno5 A / A55s 5G / Reno7 A / A77 / Reno9 A / A79 5G |
楽天モバイル販売端末以外でも、SIMフリー版のPixelシリーズやXperia、Galaxyなどの多くの機種が利用できます。
まとめ
eSIMは、もはや一部の新しい物好きのための機能ではありません。オンラインで手軽に契約でき、デュアルSIMで通信費を節約したり、海外で便利に使えたりと、私たちのスマホライフを豊かにする必須の機能です。
まずはご自身のAndroidスマートフォンで「設定」を開き、「eSIMを追加」の項目があるか、あるいは電話アプリで「*#06#」をダイヤルして「EID」が表示されるかを確認してみてください。もし対応していなくても、この記事の機種一覧を参考に、次のスマートフォン選びではeSIM対応モデルを検討することをおすすめします。
物理的なSIMカードの呪縛から解放され、より自由でスマートなモバイル通信の世界が、eSIMによって始まります。