海外旅行の準備で意外と頭を悩ませるのが、現地でのインターネット通信です。レンタルWi-Fiや現地のSIMカードも選択肢ですが、手続きが面倒だったり、返却の手間があったりします。私が海外へ行く際に重視するのは、日本で使っているスマートフォンをそのまま、できるだけ手間なく使うことです。
ahamoのeSIMは、そんな悩みを解決してくれる優れたサービスです。追加料金なしで海外データ通信が利用でき、eSIMなので物理的なカードの差し替えもありません。
この記事では、ahamoのeSIMを海外で快適に利用するための設定手順から、メリット・デメリット、申し込み方法まで詳しく解説します。
ahamoの海外設定は超絶かんたん!ローミング設定の有効化のみ

ahamoの海外利用は、事前の準備と現地での簡単な設定がすべてです。特に日本国内でしかできない準備があるため、出発前に必ず確認します。
ローミング設定の有効化
現地に到着した後の設定は非常にシンプルです。スマートフォンの設定画面から「データローミング」をオンにするだけで、自動的に現地の提携通信事業者のネットワークに接続されます。
この手軽さがahamoの大きな魅力です。特別な申し込みは一切不要で、普段使っているプランのまま海外でデータ通信を開始できます。
iPhoneでの設定方法
- 「設定」アプリを開く
- 「モバイル通信」を選択
- 契約しているahamoのeSIMプランをタップ
- 「データローミング」のスイッチをオンにする
Androidでの設定方法
- 「設定」アプリを開く
- 「ネットワークとインターネット」をタップ
- 「モバイルネットワーク」を選択
- 「データローミング」のスイッチをオンにする
対応エリアの確認
ahamoは91以上の国と地域で利用できますが、自分の渡航先が対応しているかを出国前に公式サイトで確認しておくことが重要です。日本人の渡航先の約98%をカバーしているため、多くの場合は問題ありません。
万が一、対応エリア外だった場合に備えるためにも、事前のチェックは欠かせない準備の一つです。エリアは順次拡大されているので、最新の情報を確認することをおすすめします。
通話設定の確認
データ通信は月間30GBまで基本料金に含まれますが、音声通話とSMSの利用は別途料金が発生します。海外では電話を受ける側(着信)にも料金がかかるため、注意が必要です。
高額な請求を避けるため、私は基本的に通話をLINEやWhatsAppのようなデータ通信を利用するアプリに限定しています。SMSも送信は1通100円かかるため、緊急時以外の利用は控えるのが賢明です。
ahamoで海外利用できるエリアと料金プラン

ahamoの海外利用における料金体系は、非常に分かりやすいのが特徴です。何が無料で、何に料金がかかるのかを正確に把握しておきましょう。
対応エリアと対象国
ahamoは世界中の多くの国で利用できます。主要な渡航先はほとんどカバーされていると考えてよいでしょう。
- アジア|韓国、台湾、香港、タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシアなど
- 北米|アメリカ(ハワイ、グアム、サイパン含む)、カナダ、メキシコ
- ヨーロッパ|イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイスなど
- オセアニア|オーストラリア、ニュージーランド
海外での利用料金
海外での利用料金は、以下の表の通りです。データ通信をメインに利用することが、最もお得な使い方です。
項目 | 料金 | 備考 |
データ通信 | 無料 | 月間30GBまで。国内利用分と合算。 |
テザリング | 無料 | 30GBのデータ容量内で利用できる。 |
音声通話(発信) | 国・地域により異なる | 例|アメリカから日本へは140円/分 |
音声通話(着信) | 国・地域により異なる | 例|アメリカ滞在中は175円/分 |
SMS(送信) | 100円/通 | 全世界一律 |
SMS(受信) | 無料 |
ahamoの海外利用のメリットとデメリット

ahamoの海外利用は非常に便利ですが、メリットだけでなく注意すべきデメリットも存在します。両方を理解した上で利用することが大切です。
メリット|ahamoを海外で使う利点
私が感じるahamoの最大のメリットは、その手軽さとコストパフォーマンスです。
- 追加料金なし|月額2,970円の基本料金内で、海外データ通信が30GBまで利用できます。
- 手続きが簡単|レンタルWi-Fiのような事前の予約や、カウンターでの受け取り・返却の手間が一切ありません。
- eSIM対応|物理SIMの差し替えが不要で、紛失のリスクもありません。QRコードを読み込むだけで設定が完了します。
- 電話番号がそのまま|日本で使っている電話番号をそのまま利用できるため、SMS認証なども問題なく行えます。
- テザリングも無料|追加料金なしでテザリングが利用できるため、パソコンやタブレットもインターネットに接続できます。
デメリット|注意すべき点
便利な一方で、いくつかの制限事項があります。これを知らないと、現地で困る可能性があります。
- 15日間の利用制限|海外で最初にデータ通信を利用してから15日経過すると、通信速度が最大128kbpsに制限されます。この制限は日本に帰国して通信するまで解除できません。15日を超える長期滞在には不向きです。
- 「大盛りオプション」は海外データ増量なし|月間データ容量を110GBに増やす「大盛りオプション」に加入していても、海外で利用できるのは基本プランと同じ30GBまでです。
- 通話・SMSは従量課金|前述の通り、データ通信以外は有料です。安易に音声通話を利用すると、高額請求につながるリスクがあります。
ahamoの申し込み手順

ahamoのeSIMを海外で利用するためには、日本国内での事前申し込みと設定が必須です。現地に到着してからでは手続きができないため、余裕を持って準備を進めましょう。
申し込みから利用開始までの流れ
申し込みはすべてオンラインで完結します。手順は以下の通りです。
- 公式ウェブサイトにアクセス
ahamoの公式ウェブサイトにアクセスして、「申し込む」ボタンをクリックします。 - 必要情報の入力
氏名、住所、連絡先など、必要な個人情報を入力します。 - プランの選択
20GBプランまたはahamo大盛り(100GB)プランから選択します。 - eSIMまたは物理SIMの選択
eSIM対応端末を使用している場合は、eSIMのオプションを選択できます。それ以外の場合は、物理SIMカードを郵送で受け取ることになります。 - 支払い方法の選択
クレジットカード、デビットカード、口座振替など、利用可能な支払い方法から選択します。 - 申し込み内容の確認
入力情報と選択内容を確認し、問題がなければ申し込みを完了します。
繋がらない時の対処法
万が一、現地でデータローミングをオンにしても繋がらない場合は、以下の対処法を試してみてください。ほとんどのトラブルはこれで解決します。
基本的な確認項目
まずは簡単な操作で改善するか確認します。
- 端末の再起動|一度スマートフォンの電源を切り、再度電源を入れ直します。
- 機内モードのオン・オフ|機内モードを一度オンにして、30秒ほど待ってからオフに戻します。ネットワークへの再接続が試みられます。
- 設定の再確認|データローミングが確実にオンになっているか、再度設定画面を確認します。
ネットワークの手動設定
自動で現地の通信事業者に接続できない場合、手動でネットワークを選択する方法が非常に有効です。
- iPhoneの場合|「設定」>「モバイル通信」>「ネットワーク選択」と進み、「自動」をオフにします。利用可能なネットワーク一覧が表示されたら、いずれかを選択します。
- Androidの場合|「設定」>「ネットワークとインターネット」>「SIM」と進み、「ネットワークを自動的に選択」をオフにします。表示されたリストからネットワークを選択します。
まとめ

ahamoのeSIMは、海外旅行における通信手段の強力な選択肢です。追加料金なしで30GBのデータ通信が利用でき、設定も非常に簡単なため、短期の旅行であればこれ以上ないほど快適なサービスと言えます。
重要なポイントは、「eSIMの設定は必ず日本国内で済ませること」と「15日以上の滞在では速度制限がかかること」の2点です。これらのルールをしっかり理解し、計画的に利用すれば、海外でのインターネット環境は格段に向上します。
次の海外旅行では、ぜひahamoのeSIMを活用して、ストレスフリーな通信環境を手に入れてください。